うつ病の症状

増えている難治性うつ病

うつ病の難治性

うつ病は、薬物治療を開始してから個人差はありますが、だいだい2〜3週間で効果があらわれます。

しかし人によっては、十分な量の抗うつ薬を長期間服用しても、なかなか症状が改善しなかったり、いったん寛解(症状がなくなること)しても、すぐに再発してしまったり、うつ症状が慢性化し再発を繰り返すケースがあります。

このような経過をたどるうつ病、抗うつ薬を3剤以上使っても、うつ症状が改善に向かわないうつ病を  “難治性うつ病”  と呼びます。

 

 

「難治性うつ病の原因!?」

難治性うつ病は、うつ病患者の3割ほどを占めており、年々増加しているといわれています。

難治性うつ病の原因はまだはっきり解明されていませんが、考えられている理由として次のものがあります。

 

  パニック障害などの不安障害を合併している

不安な感情は誰でも持ち合わせていますが、病的にいろいろなことが不安になることを “不安障害” といいます。

不安障害にも症状によって “パニック障害” “社会不安障害” “全般性不安障害” などとわかれますが、どの不安障害でもうつ病と合併していると、治りにくくなります。

不安障害を合併した場合、頭や腰痛などの痛みを訴えることが多いという特徴があります。

 

  •   アルコール依存症を合併している
  •   脳梗塞、甲状腺機能低下症などの身体的な病気の合併症がある
  •   境界性パーソナリティ障害を合併している

 

境界性パーソナリティ障害とは、生まれつきの性格や成育環境に問題があり、社会生活や対人関係にうまく適応できない状態が続く。

感情が安定している状態と、不安定な状態が交互にあらわれる病気で、うつ病と診断されることが多い病気です。

これらの原因がないのに症状の改善が見られない場合は、薬の種類を変えるなど治療法について医師とよく相談することが大切です。

1年以上治療しても症状の改善が見られない場合は、セカンド・オピニオンで主治医以外の専門医の意見を聞いてみるのもよいでしょう。

 

 

「セカンド・オピニオンの重要性」

身体的ながんなどの病気でもセカンド・オピニオンによって治療の選択肢が増える、実は違う病気を併発していた、今の治療方針が正しいと確認できた、などと様々なメリットがありますが、ココロの病気であるうつ病でもセカンド・オピニオンは重要だと考えられています。

難治性のうつ病の患者さんがうつ病と診断されていたが、セカンド・オピニオンで“双極性障害”と診断されたということもあります。

双極性障害とは、一般的にそううつ病と呼ばれていて、うつ病の一種だと思われていますがうつ病とは違った疾患になります。

躁状態・そう状態(気分が高揚している状態)とうつ状態(気分が落ち込んでいる状態)が交互に起こるのが特徴です。

医師は、軽度のそう状態になっている時を、うつ病の症状が改善されてきていると見誤ることが多いのです。

また、うつ病を繰り返すうちに双極性障害になることもあります。

最初はうつ病がよくなっても、再発し治る、を何度も繰り返すうちに、途中でそう状態が出るようになり、双極性障害になるケースもあります。

しかしそれを確認できず、セカンド・オピニオンで見つけてもらえたということもあるのです。

うつ病か双極性障害かの診断は医師も見分けにくいのですが、治療方法は全く違いますのでよくならないうつ病にはセカンド・オピニオンにいってみるのもよいでしょう。

 

 

「難治性うつ病…入院が必要なケースも」

うつ病の治療は、通常は通院で行いますが、うつ病で入院して治療している患者は全体の20%とも言われています。

以下の場合は入院が必要になることもあります。

 

症状が重い場合、体が衰弱している場合

患者さんの不安感がとても強く、精神的に非常に不安定な時は、通院が難しくなりますので入院をすすめられる場合があります。

心臓病などの重い合併症があるときも、何かあった場合に備えて入院した方が安心です。

食欲不振や睡眠障害がひどく体の衰弱が激しいときも同様です。

 

 

家で休養がとれない場合

小さな子供の世話をしなければいけない場合や、家にいると仕事の事が気になって休めない、家族のうつ病への理解が乏しく症状を悪化しかねない声掛けや患者さんが一人になれる場所がないなどの場合、十分に患者さんが休養をとれないと考えられる場合は、入院による治療を検討します。

 

 

自殺の危険がある

うつ病の症状の1つに“死ななければならない”と思いこむ症状があります。

うつ病の急性期には自殺を考えたり実行するまでのエネルギーがないのですが、難治性のうつ病患者さんの場合は、自殺をほのめかしたり、実際に自殺を企てたりするケースが多いのです。

自殺する危険性が高く、家族だけではそれを防ぐことができない場合は、入院がすすめられます。

患者さんを入院させる際には、患者さんが入院するという事実にショックを受けて落ち込まないよう、家族が主治医と十分に相談する必要があります。

 

 

以前の記事でも書きましたが、難治性うつ病には通電療法や高照度光療法などうつ病とは別の治療法もありますので主治医と相談してみましょう。

 

  • この記事を書いた人

たつや(心理カウンセラー)

元製薬会社勤務で医薬品とサプリメントの部署で営業マンをやっていました。医薬品とサプリメントの情報なら専門家にお任せください。 僕も多忙から、うつ病になり退職しましたが、十分に休養して社会復帰できました。 現在は心理カウンセラーとして、うつ病や抑うつ状態の方を積極的に支援しています。

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